Masamichi Kinoshita: Study for high and low sounds I 木下正道《低音と高音のための習作I》

Masamichi Kinoshita: Study for high and low sounds I
Ensemble Free Labo:
Hiroki Nomoto (Cl), Hiromune Ishii (Trb), Shuhei Ajitani (Cb)

16 April, 2022 / at Ftarri Suidobashi, Tokyo

木下正道《低音と高音のための習作I》
Ensemble Free Labo
野本裕輝(Cl)、石井宏宗(Trb)、阿慈谷修平(Cb)
2022年4月16日(土)at Ftarri水道橋

《作曲家によるProgram Note》
まず電子音のパートですが、全部で11の声部があり、全て正弦波で作られています。低音域に6つ、高音域に5つの音高が配分されています。各ピッチの間は低域部にはややランダムに、高音域は完全五度に近似の値で配置されますが、スタート地点は全てそれぞれが素数の周波数です。つまり、互いに共振しないということになります。円周率を二桁ずつ取り、それを11で割った余りを出して、それによって3つのパラメータ(音の長さ、音高の変化の仕方、休止の長さ)を決めていきます。これらの選択には一切「感性」は入っておらず、すべて円周率によって決定されていると言えます。これらはある意味「宇宙」を象徴しているとも言えます。
楽器のパートは、それぞれに五枚の楽譜があります。1.は同音反復、2.は拍をある程度固定した音高の運動、3.は音階によるメロディもどき、4.は拍節感の強いアレグロ、5.はそれぞれの要素のミックス、となっております。楽器同士の厳密な同期は求められておらず、各奏者はそれらの楽譜を「自分の読み方」で読み、電子音を含む「他者の音世界」に「極めて人間的に」関わっていくことになります。
全体の音響はこれらが混ぜ合わされ、いくつか苛烈な音のぶつかり合いも予想される中、アーチ状の形式を持って穏やかに終わる(はず!)ことになります。
演奏時間40分を超える「宇宙と人間の葛藤のドラマ(!?)」をどうぞご堪能ください。

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